いちご煮は八戸元祖の創作郷土料理だ!!


皆様は「いちご煮」をご存知ですか。
「いちご」のいちごは「苺」の苺ではなく「一期一会」のいちごでも「一言一句」のいちごでも有りません。

たしかに八戸市の市川地区では「市川苺」と固有名詞を付けるほど果物の苺の栽培が盛んですし、写真の様に栽培組合さんで統一容器を作成して流通するくらいのものです。
その苺は苺の種類と販路が生食に向いていないのでしょうか?苺の種類が製菓業に好まれる物らしく種類らしく、パッケージデザインがそっけ無いのは残念です。でも、我々八戸市民は「いじがいじご」と平気で訛って言い放つくらい、全国的に名を馳せている苺で、誇りにもしています。
ですが、「いちご煮」は残念ながらその果物の を使った「苺煮」では有りません。

「いちご煮」は八戸元祖の大変美味な潮汁です。ウニと鮑だけで作られた大変贅沢なお吸い物です。左の写真をご覧頂ければご理解頂けるものと思いますが、中に入っているはウニの卵巣(普通みなさんが生うにとしてお召し上がりの部位)と鮑の身の削ぎ切りです。
繰り返しますが、雲丹と鮑で作られたお吸い物で、決して果物の「苺」を煮込んだものでありません。

お上品に言えば「白く霞んだ汁に浮かぶ野いちごお思わせる雲丹と、野いちごの葉を思わせる鮑。鮮やかな緑を薫らせる針千の大葉。その三つの醸し出す馥郁たる滋味に包まれたお吸い物。」とでも申しましょうか,,,。

まだお召し上がりでない方にもきっとご満足頂けるものと確信いたします。缶詰も出回っておりますが、市内の主要飲食施設で本来の吸い物仕立ての物が召し上がれますので、是非缶詰では味わえない澄んだ味のいちご煮をご賞味ください。


    
                
                
八戸市まちの駅ホームページ/観光/史跡・文化財)

    

井伏鱒二の紀行文「六街道」だったかの中の「久慈街道」にもその紹介がされているようです(いまだ私は未確認ですが、とある雑誌の井伏鱒二の紀行文特集で書かれていたようです)。

久慈街道とは八戸市から発し、縄文遺跡で有名な(漆塗り出土品などで有名)是川遺跡から岩手県久慈市(今は青森県と岩手県に別れていますが、藩政時代には同じ南部藩)に通じる道路で、この辺では「クジケェエンド」と訛ります。
海沿いに国道45号線が開通した今では利用者も少ないのですか藩政時代の基幹道で、飢饉が元に起こった一揆が久慈市から発し近郷近在の人々を集めながらこの街道を八戸まで上った道で、この地方の厳しい気候風土、困窮の暮らしを如実に語る道といえます。


天明の大飢饉
(日本史の時間ですよ/まんが日本の歴史) http://www5d.biglobe.ne.jp/~nihonsi/tenmei.htm

ご存知のとおり雲丹や鮑そのものが高嶺の花となった今では「いちご煮」は元祖の地「八戸」でも冠婚葬祭などの「ハレ」の場でしか味わえない高級料理となってしまったのは大変残念です。 新幹線が開通した暁にはぜひ八戸にお立ちよりなさり、ご賞味下さい。