何とも不思議な植物です。寒風吹きすさぶ高山に育ち平地には育ちにくいのです。滅多に見られない神秘的な花を何とか見たい。いろいろ工夫してみますが、失敗の繰り返しです。どうして厳しい環境でなければ育たないのでしょうか。難しい原因をハクサンシャクナゲで調べてみました
1.成長が遅い
発芽して2年たっても1センチほどしか伸びません。このため、平地では
他の植物、つまり雑草に圧倒されて消えてしまいます。
2.根が細く浅い
発芽して数年はカビに近いような根が浅い地表を這っています。よほど、
空気が欲しいようです。このため、霜柱の立つところでは浮き上がって春
先に乾いてしまいます
。
3.芽が1年に1度しか伸びない
このため遅霜にあうと、その年全く伸びなかったり、時期を失した脇芽が
辛うじて、翌年に期待を繋ぐ程度になってしまいます。
4.肥料に弱い
元気にしたい、早く大きくしたい、色つやをよくしたい、こんな願いで肥料
をやると確実と言って良いほど枯れます。
5.日光が好きだが弱い
何の植物でも適量がありますが、シャクナゲは許容の範囲が狭く、好む
環境が極端に少ないと思われます。
6.高温に弱い
7月後半暑い盛りに枯れる急性の病気と、9月になってそろそろ涼しくな
る頃、葉がまるまって枯れる病気とあります。根が枯れています。
7.乾燥した風に弱い
根がまだ眠っているのに、葉に西風が当たって乾燥するのが良くないよ
うです。
8.結構、虫が喰う
花もうつくしいが、葉の美しさは格別です。ヨトウムシなどに喰われると2
年近くその哀れな葉を見て暮らすことになります。芽までやられると最悪で
す。