H19年度の山車

那咤の龍王征伐

(なたのりゅうおうせいばつ)

◆解説

中国の古典小説の中の「封神演義」と「国姓爺合戦」をモチーフに、スーパー歌舞伎で有名な市川猿之助が企画・演出をし「スーパー歌舞伎京劇」と銘打って日中合同公演が上演されました。中国は陳塘関の公子「ナタ」と日本の漁師の棟梁「海彦」が力を合わせ、龍王をやっつけるというスケールの大きなお話です。

◆物語

 昔、日本がまだ倭と呼ばれていた頃のこと、中国の陳塘関(ちんとうか)の城主 李靖(りせい)の所に不思議な男の子が生まれました。
母の胎内に三年半もいて、生まれた時に「乾こんの輪」(けんこんのわ)という金色の輪と「混天の綾」(こんてんのあや)と呼ばれる赤い絹、二つの宝物を身にまとって生まれて来たのです。その後も太乙真人(たいいつしんじん)と言われる道士について武道と仙術を修行し、たいそう強い少年に育ちました。名を「那咤(ナタ)」と言いました。
 その頃、海の底深くに東海竜王(とうかいりゅうおう)が住む龍宮がありました。人々は龍王の力を恐れ、たくさんの貢ぎ物を贈りましたが龍王はそれに飽きたらず、美しい娘をいけにえとして差し出すよう命じます。龍王の家来の夜叉(やしゃ)と龍王の息子ごう丙(ごうへい)らは日本の筑紫の国の漁師、海彦の妻 天道(あまじ)をさらっていったのです。海彦は仲間の漁師達と天道を取り戻そうと戦いますが苦戦します。
 そこへ通りかかったナタは得意の仙術で天道を助け、そればかりかごう丙の龍の筋を引き抜いてしまいました。海彦はナタに礼を言い義兄弟の契りを結びます。
 しかし、怒った龍王はナタの両親にナタを差し出さなければ陳塘関を水攻めにし人々を皆殺しにするとおどします。ナタは海彦に遺言をしたため自らの命を絶ちました。
 その知らせを聞いた海彦は妻 天道と母 渚の三人で、舟で中国へと向かいます。途中 龍王の激しい妨害にも遭いますが、観音菩薩(かんのんぼさつ)・勢至菩薩(せいしぼさつ)に助けられ、ナタをよみがえらせる方法を教わります。
 ようやくの思いで中国の翠屏山(すいびょうさん)へたどりついた海彦は観音菩薩の教えの通り三年もの間祈りました。そして満願の夜明けについにナタはよみがえったのです。二人は力を合わせ龍王退治に向かいます。
 龍王軍との激しい闘いが続きましたが、とうとう龍王は海彦とナタの友情に打ち付せられ、ついに大海原に平和が訪れました。

 

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