長万部に行ってきました(H21.7.17〜21) 行き先は積丹半島でしたが (^_^;) |
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平成21年7月18日(土) 3連休と1.5日の有休を取って積丹半島を巡る旅を計画しました。途中で長万部公園キャンプ場と積丹町美国海岸キャンプ場でテント泊まりの予定でした。天気予報では曇り時々雨という感じで、何とかなるだろうと思って出発しました。苫小牧港を出て2時間で雨が降り出し、以降雨具のまま長万部へ向かいます。今回は事前に準備したレインシューズが効果的でした。それにしても梅雨のない北海道のはずがここ数年、私の自転車旅行は雨だらけです。遠くの景色は見えませんが面白いように風景は流れていきます‥‥これが自転車の楽しいところ。このコースは今回で6回目でもあり慣れた道を淡々と進みます。登別、室蘭、伊達と市街地を順調に走りますがパンクだけは要注意。洞爺を抜けると起伏が激しくなり、さすが豊浦から大岸、礼文華の登りはきつく、膝が痛み出しました。降り続く雨と膝の痛みでテントを張る気力がだんだん薄れてきて、静狩から長万部へ続くまっすぐな長い道では、温泉マークを見るたびに宿泊まりを思うようになっていました。 結局泊まりは長万部温泉。まったく根性なしでしたが、決断はこれで良かったのかも知れません。夕方から雨が強まり、天気予報では北海道全域が大雨、洪水、強風、雷注意報が発令されました。それでも明日は積丹半島へ向かうつもりでいたし、キャンプがむりなら美国で宿を探すつもりでいました。 走行距離146.1`、平均16.9`、最高時速45.4`、自転車走行時間 8:37:36 |
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17時30分「べにりあ」に乗船 |
黒煙を吹き出して出港 |
八戸港 夕日がきれいで、明日からの北海道の旅に期待を持たせてくれた‥‥が! |
1時30分 苫小牧港入港 2階待合室で4時まで仮眠 |
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5時 長万部に向けて走る。 この後すぐに雨が降り出す。 |
白老〜登別〜室蘭〜伊達〜洞爺は雨の道 豊浦の高台から |
礼文トンネルが見えた。 急坂の連続だが、ここまで来れば峠は間もなく‥‥と思っていたらここからが長かった。 |
静狩峠を越えて長万部への9`の直線道路。長万部公園キャンプ場にテントを張るか宿に泊まるか悩みながら走っていた。雨は小降りになっている。 |
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結局、根性なしなので長万部温泉の宿をお願いした。まさか二日間泊まることになるとは‥‥。 |
10,000円と8,000円のコースがあるというので、急に泊まって迷惑をかけた負い目もあって高い方でお願いしたら、こんな料理ばかりで→ |
それにしてもすごい料理の→ |
オンパレードだが→ |
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食べる頃は明日の天気が心配になって、味わっている余裕がないし→ |
さらに毛ガニを食べる頃には満腹で美味しさを味わうこともなし‥‥でした! (^_^;) |
部屋の様子。仲居さんがトントン「失礼します」‥‥と、いきなりドアを開けて入ってくる。 |
雨の中、露天風呂にも入りました。 |
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平成21年7月19日(日) 朝3時。外は雨、あめ、アメ‥‥そして強風‥‥待とう。と言っても今日は北海道全域が大雨、強風、雷、洪水注意報が発令。こんな中で走り出して事故にあったら何て言われるか知れたもの。雨の積丹のトンネルの連続は嫌だし、昨日来た礼文の峠を越えて戻りたくもなし、いっそ函館に向かうことも考えたが完全に向かい風。悩んで迷って6時、宿のおばさんにもう一泊お願いできるか聞いたら、すんなりOK「そのほうがイイヨ (*^_^*) 」と言ってくれました。決まったら安心して、さっそく昨日頼んでおいた朝食のおにぎりを食べました。 午前中は地図をながめてゴロゴロ。午後になってやっと小降りになったので、宿の傘を借りて長万部駅前にあの有名な「かにめし」を食べに行きました。その後のんびり白波の立つ海岸通りを歩いたり、商店街や長万部温泉街の裏手を散策。宿に戻る頃にはすっかり雨もあがってしまい、次に来たときのために長万部公園キャンプ場まで自転車で見に行きました。良く整備された公園で、テントを張っている人もいて私も今からでも張りたいと思いましたが、それは無理。悔しい思いで後にしました。 走行距離12.8`、平均14.7`、最高時速29.9`、自転車走行時間 0:52:08 |
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「かにめし」のお弁当屋さん
その隣の店で食べました |
大荒れの海岸
長万部温泉街、静かでした |
16時、雨が上がったので長万部公園キャンプ場に空身で自転車で。きれいな公園でここに泊まりたかった‥‥今から宿をキャンセルしたら怒られるだろう。 |
さすがに2日目は8,000円コースに変更。それでもすごい料理です。 やはり、カニは消えていました。 |
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平成21年7月20日(月) 今日は二日前に来た道を戻るしかありません、雨でも風でも雷でも。朝3時30分目が覚めて起床、曇天で路面は少し濡れているだけ。せっかく来たのだからあっちこっち見ながら帰ることにして、早めに宿を出ることにしました。5時出発を伝えていましたが、ばたばたやっていると宿の人が起きてきて玄関の鍵を開けてくれました。弁当を受け取りながら「お世話になりました」と言うと、「もう行くのかい‥‥」無口な人でした。‥‥で、走り出しました。曇天無風、それにしても面白いもので、来たときとは走る道は左右は逆なのは当然だが景色が全く違う。初めて通る場所と全く同じ感じです。いままで6回この道を通ってきたが逆コースは初めて。しかも感激したのは噴火湾の弓なりの地形が良く分かるくらい対岸まで見えている。帰りは駒ヶ岳が常に見えていてそれを目指して走ることになった。いままで噴火湾越しに駒ヶ岳が見えたことはなく、それだけでも今回来た甲斐があったというものだ。 礼文峠の登りは来たときとは全く違ってルンルン気分で走る。長い礼文華トンネル内も下りなので楽しいこと。余裕ができて礼文から大岸へは遠回りだが海岸線を走ることにした。この道は旧国道37号線だが海沿いの道は狭く積丹半島を思わせるような切り立った断崖と岩場をぬって続く。トンネルも多く落石防止の工事も行われていて、頭の上から岩が落ちてこないか心配しながら走ったが、岩と緑の松に見とれていると文学碑公園(豊浦町)に到着。文学碑は与謝野寛・晶子の歌碑、斎藤茂吉の歌碑、伊藤整の随筆碑があった。これらの作家達は現在は室蘭本線になっているが旧長輪線で旅したときの風景に魅せられて降り立ったようだ。この地であれば誰でもそう思うだろう。私も惹かれてここで朝食となった。命の洗濯とはこんなことを言うのだろう。穏やかで波も静かで沖では漁師が網を上げていて、それをのんびりと眺めながらおにぎりをほおばった。海の向こうには室蘭岳と地球岬が迫り出していた。 豊浦、洞爺を過ぎるとトウモロコシの露天が目立ってくる。来たときも気になってはいたが雨で買う気分にもなれなかった。さっそく購入、1本160円を2本、茹でたてですごく熱い。私はキミが大好物である。前のカゴに入れて風で冷やしながら進むと、有珠山と昭和新山が見えてきた。写真を撮っていると徒歩旅行らしい姿(結構な年配のようだが)の人が歩いてくる。一瞬で互いに旅行者と分かり「お疲れ様です」「ご苦労様」と笑顔で挨拶。真っ黒い顔でコンパクトだがびっしり詰まったリュックを背負って颯爽と歩いていく。白を基調とした服装には無駄がなく格好は旅行のプロそのもの‥‥カッコイイ。しまった、トウモロコシ1本を渡せばよかった‥‥でも迷惑だろうな (^^;)。 今年もバイクを除くと旅行者とすれ違ったのはこの方だけ。自転車旅行者などは一人もいませんでした。結局キミを食べたのは伊達の歴史の杜公園の木陰で、一気に2本平らげてしまった。面白いもので、黄金から伊達に走る道は、毎回来るときは平坦のように思っていてもかなり疲れる。そのときは疲れが出ているのだろうと毎回思うのだが、今帰りで通ってみると緩やかに下っているのに気づいた。これだったのか‥‥納得してしまった。黄金から海岸線を走り、室蘭本線の踏切を越えるときにカメラをセットしている人に出会った。何だろうと振り返るとなんと‥‥有珠山、昭和新山、羊蹄山がきれいに見えているではないか‥‥大感激。反対には駒ヶ岳だけではなく恵山まで見えている。そんなに遠くないうちに私の自転車旅行は、それらの麓の町の倶知安や森の方面まで走ることになるだろう。 東室蘭に着いたのが10時40分、地球岬方面の看板に沿って進んだ。この道は私が10年前に初めて自転車旅行を開始したときのコースにあたる。あのときは室蘭港までフェリーで来て(今はこの航路が廃止となった)、洞爺湖、支笏湖を巡ったときだった。初めての旅でかなり緊張して走った記憶がある。母恋から急坂になり、さすがに押して登ることになった。今日は「海の記念日」でもあり、駐車場の空き待ちの車が渋滞していたが、それを横目に自転車はスイスイ。空き地に勝手に止めて途中で一緒に登ってきた空身のサイクリストに写真を撮ってもらった。眼下の青い海とすばらしい景色に感激。長万部から伊達と通ってきた道や工業都市室蘭の灰色の製鉄所も見えている。なにより広々とした噴火湾と対岸の渡島半島が一望できる。悪天候で積丹半島には行けなかったが、今日は晴れてくれて今回の旅も来て本当によかった。しばらくの間展望台で「幸福の鐘」を鳴らす人たちをながめていた。 名残惜しい地球岬を後にして、室蘭から苫小牧に向けて一直線に伸びる道を走り出した。今度は右に穏やかな太平洋が広がり、振り返ると駒ヶ岳や恵山の渡島半島が見送ってくれている。毎回このコースでは幌別のコンビニで大休憩となる。白老からは苫小牧港が見え始めるが見えてからが長く遠い。ポロトコタンにも寄ろうとしたがアイヌの歴史を思うと気分が重くなりそうで今回はパス。予定通りぴったりで17時に苫小牧明野の「なごみの湯」に到着、家に電話する。ここはフェリーの待ち時間の調整でいつものんびりさせてもらえる。露天風呂もあり風呂上がりにはまずビール‥‥至福の時であった。ところが休憩場所で横になったら眠ってしまって、運良く目覚めたからよかったが時刻は21時ちょっと前。あわてて着替えて苫小牧港に向けて走り出した。暗い工場地帯の道であったが充実感でいっぱい、やがて明かりのともる苫小牧港に無事到着となりました。 走行距離174.5`(自己最高距離)、平均17.2`、最高時速45.1`、自転車走行時間 10:07:47 |
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朝4時30分、出発。この旅で、やっと太陽を見ることができた |
静狩の方向、右は噴火湾が広がる |
振り返るたび長万部が遠くなる |
礼文華トンネルの中で キャッツアイが光っている |
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遠回りして礼文〜大岸と海岸沿いを走る。可愛いらしいJR礼文駅。 |
海岸沿いの道は狭く、素晴らしい景色が続く |
積丹も‥‥ こんな断崖の連続だったろうか! |
文学碑公園にて朝食。 宿で作ってもらったおにぎりを食べる。 |
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洞爺を過ぎ伊達市長和にて。 有珠山、昭和新山が見えた。 2日前は雨で全く見えなかった。 |
伊達歴史の杜公園の木陰で露店で買ったキミ2本を食べる。 |
黄金の海岸で振り返ると、有珠山、昭和新山、羊蹄山が見えていた。 大感激 (*^_^*) |
10時 天気も良し、地球岬が見えている。予定を変更して行くことにする。 |
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室蘭・地球岬 いままでここは素通りだったが、やっと来ることができた。今日は海の記念日で灯台が開放されていた。噴火湾を越えて右端に恵山が見えている。 |
「幸福の鐘」 恥ずかしくて鳴らせませんでした。今が幸福だし‥‥ま、いいか。真ん中に駒ヶ岳が見えている。 |
すごい断崖です。ここまで自転車で登ってくるのも大変でした。 |
室蘭から苫小牧まではこんな道が延々と続く。歩道は広く安心です。 |
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17時 苫小牧なごみの湯に到着。21時までのんびり過ごす。 |
入浴+食事セット=1480円 |
22時45分 フェリー「ベガ」に、 バイク8台と乗船。24時出港 |
7時45分 八戸港に到着 積丹には行けませんでしたが、楽しい旅でした。 (^_^)/~ |
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帰りのフェリーの中で気がついた。今年は9月中旬にも連休がある。そうか‥‥これも使える。今度は札幌から小樽、余市を回って積丹の手前でキャンプ。そこにテントを設置したまま空身で積丹半島を回ってキャンプ場に戻り、最終日に小樽や札幌をあちこち巡って苫小牧に戻るコースもありだな。9月はもう寒いだろうな、海沿いのキャンプ場は閉鎖しているだろうな、でも古平の家族旅行村なら安心だろう。そんな感じでまたまた楽しいことを考え始めだした。そんなことを家内に話したら、すぐにでもフェリーの予約を取らないとみんな考えていることは同じだよ‥‥と、尻をたたかれてしまった。 (^_^)v (平成21年7月31日) |
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