函館山334m登山 木古内から函館へ輪行の旅 (R6.10.26〜27) |
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令和6年10月26日(土) 前にこのコースを輪行し、五稜郭を見学しフェリーで日帰りしたのはもう8年前になる。今回の旅は風光明媚なこのコースを楽しみ、さらにトラピスト修道院と谷地頭温泉、函館山登山が目的である。 道南いさりび鉄道に並行して海岸沿いに「日本海追分ソーランライン」があり、この道からは常に遠く函館山を眺めながら走れ、しかも道は平坦で楽しいコースである。渡島当別から山側に入りトラピスト修道院に向かう。今まで2度このコースを通ったが修道院が近いことには気づかなかった。石畳の「ローマの道」は真っすぐで、杉並木の奥に修道院の三角屋根が見える綺麗な景観であり、見事なバランスで配置したものだ。麓の駅から歩いてくる方もいて結構な賑わいであった。「いさりび鉄道」は新幹線開業によりJR江差線から分離した第三セクターの路線だ。木古内と五稜郭を結ぶが頻繁に貨物列車が走っていく。江差から木古内までは廃路となり乗客収入に期待できない路線なのだが、ここは本州と北海道を結ぶ大動脈の役目を担っている路線なのだ。さらに海沿いを進むとセメント工場の奥に駒ヶ岳1,131mがかっこよく見えてきた。大沼国定公園のシンボルのこの山は新日本三景(静岡県 三保の松原、大分県 耶馬溪)にも選ばれていて、登山意欲をそそられる山である。フェリー港で昼食休憩。やはりここからも函館湾の背後に函館山が綺麗に見える。函館駅でよそ行きに着替えをして自転車を押しながら朝市市場やベイエリアを散策。巨大なクルーズ船から降りたのだろう上品そうな外人さんらが闊歩している。それでもやたら中国や台湾・韓国などの東南アジア系の観光客が多く、遠慮ない大声で話して歩くのには閉口してしまう。金森レンガ倉庫群や明治館などの売店施設には全く興味がなく、今回初めて「緑の島」に向かい一周。釣れた釣れたと楽しそうにはしゃぐサバ釣りの家族連れや、湾を越えて見える風情ある函館の町並みを見ている方が楽しかった。洋風の旧函館区公会堂から元町にかけては石畳の楽しい散策路なのだが、以前に比べるとレトロな店も少なくなり寂しくなってしまった。ロープウェイ駅は閑散としていて係員が「点検中で11月中旬まで停止している」と教えてくれた。予定では夜に函館山からの夜景を楽しむつもりだったので、そうなるとバスで登らねばならなくなる。となるとバスは相当の混雑になるだろう。急いで宿のある谷地頭に向かいチェックイン。予定より1時間早かったが受け入れてくれた。ところで宿は素泊まり土曜日3,200円(平日2,500円)、部屋にはベッドとテーブル、ソファーがあるだけ。歯ブラシも寝間着もテレビも無い。トイレ、洗面所は共同。それでも綺麗な部屋で高台にあり景色は抜群、近くに谷地頭温泉があるのでこちらも戻ってからの楽しみ、寝るだけだし文句なしの宿でした。 荷物を置いてすぐにロープウェイ駅近くの登山口バス停に向かう。すでに10名くらい並んでいて係員が「駅から満員近い状態で来るので各停留所で3名ぐらいしか乗れません」と説明。約1時間ほど待ってギューギュー詰めの車内の中に。やっと山頂に着いたが、降りたバス停には既に何重にも蛇行しながら帰りのバス待ちが並んでいる。これはまずい、帰れなくなる‥‥と急いで展望台に向かい、込み合う観光客のすき間からカメラを差し出す。おー素晴らしい‥‥という感動は一瞬に去って、すぐにバス待ちの列に並んだ。寒い中またまた1時間並んでやっと戻って来た。さあ次はお目当ての谷地頭温泉だ。前に来たのは40年ほど前の家族旅行のとき。その時の記憶は薄れているが赤茶けた湯だけが印象深かった。その湯船は広く気持ちよく長々と横になる。心の洗濯である‥‥来てよかった。
自宅6:35〜八戸駅7:26発‥‥(東北新幹線・北海道新幹線)‥‥木古内駅8:45〜トラピスト修道院10:15〜函館駅14:30〜谷地頭ゲストハウス16:00〜登山口バス停‥‥(バス500円)‥‥函館山山頂‥‥(バス)‥‥登山口バス停〜谷地頭ゲストハウス(泊)20:30 走行距離52.0`、平均14.3`、最高時速28.6`、自転車走行時間 3:38:22 |
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木古内から海沿いに「日本海追分ソーランライン」を走る この道は松前・江差へ続いていて、9年前に苫小牧を目指して走ったことを思い出す。 常に右前方に遠く函館山が見えていて、その姿は徐々に大きくなってくる。 |
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修道院まで綺麗な杉並木が続く 「ローマへの道」 |
トラピスト大修道院 入口の門扉の間から撮影 バター飴の缶の写真と同じ 1896年(明治29年)に開かれた男子修道院。(女人禁制)。信者は入所しながら労働と祈りの日々を送っている。3:30起床、20:00就寝。ここで作られたバター、バター飴やクッキーは昔から有名で、60年前小学校の修学旅行のときに買った思い出がある。童謡「赤とんぼ」の作詞者である三木露風は4年間をここ当別で過ごしカトリック信者となったとのこと。函館の湯の川には女子トラピスチヌ修道院天使園がある。 |
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太平洋セメントの大工場の奥に駒ヶ岳1,131mが見えている 4年前も同じ写真を撮った記憶があるが ... |
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七重浜のフェリー港にて昼食 明日乗船予定のフェリーが出港していった |
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クルーズ客船「ノルウェージャン スピリット」が停泊 手前の青函連絡船記念館「摩周丸」が小さい |
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函館公園の遊園地は昔のまんま 60年前に小学校の修学旅行で来たのが最初、家族旅行でも何度も遊びに来た思い出の場所 |
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函館山からの夜景 もう何度ここに来ただろうか、いつ来ても素晴らしい 周りはすごい混雑で滞在は10分、帰りは長蛇のバス待ちで寒風の中の1時間は辛かった |
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令和6年10月27日(日) 朝7時前、輪行袋の自転車を宿の玄関に預けて、七曲りの函館山登山口に向かう。天候は晴れて風もなく、道は急登ではあるが汗をかくこともなく30分で尾根に登りついた。稜線歩きは爽快で眼下に立待岬から住吉、大森海岸、湯の川、そして戸井町に伸びる弓なりの海岸線がくっきり見える。細くくびれて七重浜に続く湾岸線も美しく、自然と人が作り出した見事な景観が目の前に広がる。思っていた津軽海峡方面は雑木林で隠れて展望がないのは残念だった。バードウォッチングの人たちが多く、しきりにカメラを林の中に向けていた。よく整備された登山道で9時前に山頂到着、すぐ展望台へ。さすがにこの時間には誰もいない。風もなく穏やかな気候の中で心行くまで景色を楽しんできた。何度来ても函館山はイイな〜。反対側には函館湾の向こうに昨日走って来た「日本海追分ソーランライン」の海岸線が見えている。突出した岬の奥にある木古内は見えないが、走って来た道を一望できるのも、函館山ならではのことである。下山の旧登山道も整備されていて休日の朝でもあり散策を楽しむ市民の方々が次々と登ってくる。今度函館に来られるのはいつになるのだろうか。函館の街並みは変わってきても函館山は変わることはないだろう。 (^_^)v
谷地頭ゲストハウス6:50〜七曲り登山口7:04〜入江山8:20〜函館山山頂8:40〜(旧登山道)〜谷地頭ゲストハウス9:55〜フェリー港11:15 12:30出港‥‥(津軽海峡フェリー、2,580円)‥‥青森港16:05〜新青森駅17:44‥‥(新幹線)‥‥八戸18:11〜自宅18:40 走行距離10.4`、平均13.1`、最高時速31.9`、自転車走行時間 0:47:33 (令和6年11月12日) |
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登山コースは、谷地頭〜七曲り登山口〜千畳敷〜入江山〜函館山山頂334m〜旧登山道〜函館公園〜谷地頭 |
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登山道の木陰から朝の谷地頭の街、青柳町を眺める 谷地頭電車停が見えている |
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急斜面を登り切った千畳敷からは函館山山頂と眼下に市街地が広がっている 尾根道からは素晴らしい展望が続く |
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入江山から函館山山頂を望む 普段見ている函館山を裏側から眺めていることになる |
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山頂展望台から 8:40到着、昨夜と違って周りには誰もいない |
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展望台からのパノラマ写真 自然と人間が作り出した見事な景観に感動しきりでした |
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左端は咸臨丸終焉の地サラキ岬、木古内はその奥 あそこからここ函館山を眺めながら、ぐるりと走って来たのだ |
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七重浜のフェリー港に到着 津軽海峡フェリー「ブルーハピネス」 |
出港 12:30 函館山が遠くなっていく 楽しい旅でした ... (^_^)v |
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